ＩＳＯＷＡは、創業８２年という歴史に培われた技術と信頼で「国内で製造されているダンボールの約３分の２社の機械が何らかの形で係わっている」という実績を築いた。海外においても、ダンボールを使用する国であれば、ほぼ必ず同社の機械が存在する。この実績は、国内外合計１０００件以上の特許等を有する、確かな特許戦略が背景となっている。

コア技術の１つに世界最速（５００ｍ／分）のシングルーフェーサを組み込んだダンボールシート成形機「コルゲータ」がある。シングルーフェーサとは、どのダンボール紙の間にも必ずある独特の“波型”を作る装置のことである。

この最速マシンを組み込んだダンボール工場をまるごとデザインするのが同社のノウハウだ。ダンボール工場は細かな作業工程を伴う機械設備が、一体となったプラントとして稼動することが多い。最近では多彩な製品を扱うことの可能なプラント製造の要望が多く、大きなものでは長さ１００ｍに達するものもある。同社はこうしたプラントのプランニング、設計、組み立て、設置、その後の仕様変更を一手に引き受けている。

ＩＳＯＷＡのモノづくりの歴史は、「古くて新しい」ダンボール業界の、より良い環境作りを提案するためにあったと言えよう。その代表例が環境対策だ。従来この業界では１回の色替え作業で５０〜６０リットル出る残留インクを２００ｃｃにまで抑えるシステム「スーパーフレックス」を世界に先駆けて開発し、国内や欧米で大ヒットした。環境規制が厳しい地域の工場や、ＩＳＯ１４０００取得企業からの評価も高い。「環境に優しいメーカー」として、更なる飛躍を続ける。