「小さな穴がいくつも開いているステンレス、鉄の筒」。それだけ聞けばなんてことのない製品に聞こえるかも知れない。しかし、実はその製品を一発で正確に作り出す技術は、日本広しといえども、ある一社しか持っていない。「誰も出来ない加工」、それを実現するのが加藤製作所だ。

その筒は、自動車に使用される各種センサに使用される。一枚の板に絞り加工を行って筒状にし、側面に丸穴，楕円穴、角穴を開ける。そして研磨などの後加工無しで、バリも傷も無い、各種センサ用部品が完成する。これらの加工は一つの機械の中で行われ、十数工程以上の絞り工程を経ても、板厚の減少は殆どない。タネと仕掛けは企業秘密だ。
また同社では、製品を生産する金型や自動化設備まで自社で設計、製作しており、材料は深絞りに最適なステンレス材、鉄材を、材料メーカーと共同開発。さらに製品の誤差は常に極限の「±0」を目指す。プレス加工の限界に挑戦するこだわり企業だ。

さらに同社は、「お客様の要望にあった良い品を、より早く、より安く、必要な量を、最適な方法、最適な場所で、安全第一で生産する」という理念のもと、早くから海外に拠点工場を持ち、積極的にグローバル化へ対応している。同社のプレス技術の可能性は世界に広がっていく。

加藤製作所の経営の基本は、顧客のニーズをいち早くつかみ、その一歩先を行く製品作り。同社には、それを実現するために必要な、最高の社員、機械、金型、潤滑油、素材、全ての要素が揃っている。そして、金属の肌を手で感じ、微妙なズレを目で見抜く、デジタル化できない「匠のセンス」をもつ人材が、誤差±０のオンリーワン製品を実現させている。

加藤製作所は、これからも独創的なアイディアと卓越した技術力で、次世代のニーズに応えていく。