前田シェルサービスは、圧縮空気の清浄化に焦点をあて、１９８４年に特殊フィルターの開発に着手し、中空糸膜式、脱臭・オイルミストフィルター、排気フィルター、自動ドレン排出装置、ドレン浄化装置など、圧縮空気の入口から出口までの総合的なシステムを開発した。
中でも『３イン１マルチドライフィルター』は、世界で初めて、フィルターボディー内に特殊な3つのフィルターを使用し、０.０１ミクロン微粒子を９９.９９％まで捕集し、除菌までできるという高性能を実現しており、有害細胞・カビ、不純物、オイルミスト、水滴のないクリーンで安全な圧縮空気を生み出す。
この『３イン1マルチドライフィルター』は、クリーンで安全な圧縮空気が必要とされる食品製造におけるＨＡＣＣＰの構築には不可欠な装置として高く評価されているほか、飲料・製薬・化粧品等の製造現場で採用されている。特に、食品業界においては、安全性に対する意識がますます高まる中で、高品質な圧縮空気を提供する同社の高性能フィルターの需要が拡大すると思われる。
また、ＨＡＣＣＰ・ＩＳＯ対応には圧縮空気のトータル的な清浄化対策と、清浄度の維持が欠くことのできない重要な要素であり、セミナーからアフターサービスまでを８つの工程にわけてサポートする『８ステップサービスシステム』（米国知的所有権所有、日本申請中）により、高品質な圧縮空気を継続的に提供している。

前田シェルサービスでは、持てる技術・ノウハウを最大限に活かして様々な分野にチャレンジしている。
例えば、カーボン繊維の成形技術を活かして、超軽量ステッキや超軽量担架を開発するなど、本格的な少子・高齢化社会の到来を見越して、福祉機器分野にも参入している。
また、従来からのウレタン成形の事業を改新し、ドイツ・バイエル社と技術提携し、究極のウレタンといわれている同社の特殊ウレタン、超耐摩耗・長寿命の『ブルコラン』の導入と、『バイテック』による産業車両用廃タイヤの再生事業に取り組むなど、ユニークなリサイクル事業を展開している。
いずれも、同社の多様な技術やノウハウが基礎となり、旺盛なチャレンジ精神が生み出した新事業である。同社はこれからも高い技術力と広い視野、柔軟な経営戦略で新たなチャレンジを続ける。