創業当初は特殊鋼商社であったが、ＣＡＥ、ＣＡＤ技術を駆使した加工技術を得て金型製造事業に進出。自動車の重要保安部品であるクランクシャフト、コンロッド用金型では業界トップクラスのシェアを誇る。また、ＡＴミッション用ＣＶＴに欠かせない精密金型を製造する技術は国内でも例のないハイレベルなものである。

同社の強みは、鍛造・焼結用金型及び金型部品の設計、加工シミュレーションから、インプレッション部のダイレクト切削、組付け、仕上げ、トライまでを一貫生産システムとして提供できること。この技術を支えるのは、特殊鋼商社という経験に基づいた素材の特性に関するノウハウの蓄積。顧客のニーズにマッチする素材選定から金型の設計・加工までを一貫して提案できる能力の高さによって、顧客からの絶大な信頼を勝ち得ている。

自動車部品用金型の市場では、近年、品質、コスト面での競争が益々激しくなってきている。こうした中で、同社は、徹底したコストダウン、生産性向上、納期短縮、新製品開発といった顧客のニーズにいち早く対応。その信頼に応えるため、常に新技術、新製品の開発を続ける。

その活動を支えるのは従業員の力。さらなる生産性向上のため、マシンオペレーターの多能工化を目指して日々研鑽に努め、技能検定合格者も多数保有している。

２０００年には、自社内に五軸制御の実験用プレスを設置し、トライ作業はもちろんのこと、各種実験データの蓄積やそのデータを用いた工法の開発・改善への取り組みを開始。
また、２００２年には、米国ケンタッキー州に金型製造子会社を設立し、日系自動車部品メーカーに製品を提供。さらには、２００４年には米国にてプレス金型分野へも進出。
名古屋特殊鋼のチャレンジ・スピリットに限界という文字は無い。