2004年度顕彰企業のご紹介モノづくりブランドNAGOYA

熟練の技術を活かし、音楽の本当の喜びを提供します。

鈴木バイオリン製造株式会社

困難を解決する情熱、不可能を可能にするチャレンジ精神で前進を続けます。

分業制によるバイオリンの工場生産を実現

百年以上も昔、知識も技術もない中で、友人のバイオリンをモデルに1本のバイオリンを製作した男がいた。それが鈴木バイオリンの創業者、鈴木政吉である。彼は全くノウハウや技術のないところから、世界トップクラスの企業を築き上げた。

バイオリンの本場、ヨーロッパでは、親方中心の家内生産が大半を占めているが、同社はいち早く分業制による工場生産を導入。安定した品質のバイオリンを、大量生産することに成功した。同社のばらつきのない品質は、世界的にも絶対的な信頼を獲得している。
創業者・政吉の情熱は、新しい時代の技術者に確実に引き継がれている。加工する刃物を自作し、木板から最高の音質、美しい木目を導き出す技術。仕上げのニス塗りにおいて、さらに艶やかで豊かな表情を与える技術。創業当時から積み上げられた同社の熟練技は、今も絶えず進化を続け、他社を寄せ付けない。

音楽教育を支え、そして「世界の名器」へ

同社が音楽教育に果たしている役割も見逃してはいけない。政吉の息子・鎮一が創設した音楽教室「鈴木メソード」はあまりにも有名である。国内においては、3〜10歳を中心に約2万人の子供たちが、約1400名の先生の指導の下、全国各地の教室でレッスンを受けている。海外においても、世界38ヶ国でレッスンが行われ、特に米国では、30万人にのぼる子供たちがバイオリン等を習っている。この教室から巣立ったバイオリニストは数知れない。
同社が国内トップシェアを誇る教育用の楽器は、音楽を始める人が初めて手にする楽器となる。リーズナブルな価格が要求されるこの分野でも、同社は決して手を抜かない。これから楽器を始める人たちにとって、非常に重要な楽器となることの意味を大切にしているからだ。楽器本来の機能を損なうことなく、音を出す喜びをかみしめることができる楽器こそ、音楽教育のスタート時に必要な楽器である。同社が育み、受け継いできた熟練の技術があればこそ、弾きやすくて品質の高い教育用バイオリンが製作できるのである。

卓越した技術の蓄積で、教育用から上級者向けの高級品までを手掛ける同社のバイオリンは、弾き込まれるほどに、その音質を研ぎ澄ましていく。「世界の名器」と言われるその日まで、鈴木バイオリンの情熱が冷めることはない。

鈴木バイオリン製造株式会社・製品

会社概要

社名
鈴木バイオリン製造株式会社
本社所在地
〒454−0027 愛知県名古屋市中川区広川町1−1
TEL:052−351−6451
FAX:052−351−6453
URL:http://www.suzukiviolin.co.jp
E-mail:violin@suzukiviolin.co.jp
代表者
鈴木 隆(すずき たかし)取締役社長
創業
1887年
資本金
6480万円
従業員数
28名
売上高
5億円(2006年5月期)
事業内容
弦楽器の製造
オンリーワンナンバーワン技術、シェア(国内)など
バイオリン(特に教育用) 国内シェア約40%(シェア順位1位)

※データ・内容は2007年5月現在のものです。